7-アセトキシ-4-メチルクマリン結晶の光誘起多段階屈曲: 屈曲数と厚さの相関
本研究では、7-アセトキシ-4-メチルクマリンの針状結晶に紫外光 (λ = 365 nm)を照射すると、多段階屈曲を示すことを発見した。昇華によって得られた針状結晶に紫外光 (λ= 365 nm)を照射すると、結晶は最初に光源から遠ざかるように屈曲し、その後、光源に近づいた。そして最後に再び光源から遠ざかる方向への屈曲を示した。この屈曲数は結晶の厚さに依存し、薄い結晶 (厚さ0.022 mm以下)では二段階の、より厚い結晶 (厚さ0.025 mm以上)では三段階の屈曲を示した。この多段階屈曲について、屈曲回数と結晶の厚さの関係や分子構造との関係性などを検討し、メカニズムについて解明した。