樹木の葉に付着したDNAはメタバーコーディングによって陸生生物を検出する試料として利用可能である
環境DNA(eDNA)分析は、環境中に放出されたDNAを分析することで、生息地の種構成を評価するための有用なな手法である。本研究では、京都市動物園内の樹木の葉をきれいな実験用水で洗浄して洗い出したDNAを回収し、PCR増幅に3種類のプライマーセット(MiBird-U、MiMammal-U、MiMammal-E)を用いて動物種の検出を行った。結果、10科5目にわたって18種の鳥類、17種の哺乳類、3種の魚類の存在が検出された。この研究は、空中DNA分析を補完し、陸上脊椎動物の生物多様性をモニタリングするための貴重な情報源として、葉に付着したDNAを使用することの実現可能性を示している。