土壌のペクチン分解酵素誘導活性を用いたフザリウム病発生予測手法の開発
長野県のレタス産地で発生しているレタス根腐れ病の原因菌であるフザリウム菌は、一般の病原菌のように菌密度とで発生を評価することが出来ない。よって、土壌中の微生物相も含めた作物の病徴発現を予測できる手法を確立する必要がある。本研究では暗所栽培試験とペクチン分解酵素活性との結果に有意な相関が見られた。また連作栽培試験の結果よりペクチン分解酵素活性は土壌の微生物相の相互作用(静菌作用)を示す数値化指標として利用できることが分かった。さらに、萎凋指数が小さいにも関わらず誘導活性が高い抑止型土壌と見られる土壌が存在した。土壌の病原抑止性についてその詳しい要因を解明していく必要がある。