液晶性フェノールを原料としたベンゾオキサジンの合成とその熱硬化
ポリベンゾオキサジンは、アミン、フェノール、ホルムアルデヒドから合成される環状モノマーの開環重合によって得られる熱硬化性ネットワークポリマーである。難燃性や絶縁性に優れ、低吸水性や低誘電率といった特徴も有している。リジッド基板や封止材等の電子材料への展開が期待されており、機器の小型化の要望から放熱特性の向上も強く求められている。本研究では、液晶(LC)配向を利用したネットワークの構造制御による高熱伝導率化を目指し、メソゲンとアルキル鎖を導入した液晶性フェノールを原料としたベンゾオキサジンを合成し、その相変化と重合挙動について調査した。